2026年 度 活 動 方 針 

 1.とりまく情勢

(1) 緊張が高まる国際情勢

世界各地で悲惨な戦争が続き、多くの人が犠牲になっています。帝国主義や保護主義が誘発した「戦争の世紀」の反省から、国連を中心とした国際協調体制が生み出されましたが、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルによるパレスチナ・ガザへの攻撃、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃などの戦闘行為によって、無抵抗の多くの市民が被害にあっています。

こうした戦闘行為による残酷な現実を突きつけられながらも、国際紛争を処理するための機関である国連がまったく機能しない現実に直面しています。世界秩序は混迷の一途です。

年明け早々、アメリカ軍はベネズエラへの軍事作戦によりニコラ・マドゥロ大統領とその妻を拘束・拉致しました。その表向きの理由を「麻薬流入対策」としていますが、真の狙いはマドゥロ政権の転覆とベネズエラの石油利権にあることをあからさまにしています。アメリカの力による現状変更の国際法違反は厳しく糾弾されなければなりません。

2月28日、アメリカとイスラエルはイランに大規模な軍事攻撃を開始し、イランの最高指導者ハメネイ師や軍幹部を殺害しました。イランもイスラエルや湾岸諸国のアメリカ軍基地などを報復攻撃するとともに、日本向け原油の約9割が通過するホルムズ海峡を事実上封鎖しました。イランの核兵器開発や国民への圧政も大きな問題ですが、アメリカとイスラエルによる軍事攻撃は国際法にも国連憲章にも違反することは明白であり、武力攻撃の理由には到底なりえません。日本の高市首相はイランを批判する一方で、アメリカ・イスラエルに対しては「法的評価を差し控える」と口を閉ざしています。アメリカは事実上の封鎖が続くホルムズ海峡の安全確保のため、中東依存度の高い国に艦船の派遣を要求しましたが、アメリカ・イスラエルのイランへの先制攻撃により招いた混乱の責任を他国に転嫁しようとする動きを容認することはできません。

3月19日に訪米した高市首相はトランプ大統領に対し、「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだ」と述べ、「力の支配」を誇示するアメリカに媚びるような支持を表明しました。今回の首相訪米では、日本の憲法や現行法制を理由に、戦闘状態のホルムズ海峡への自衛隊派遣は回避できましたが、茂木外相は訪米後のTV番組で、停戦状態になれば機雷除去のための自衛隊派遣は考えることになるだろうと述べています。今後、自衛隊の海外派遣を巡る問題が現れる可能性があります。

アメリカ・トランプ大統領は、内向きの姿勢を強め、国際協調に背を向けています。これまでのアメリカ中心の世界秩序が揺らぎ、混迷を深める世界の安定をどう取り戻すかが問われています。

(2) 政治と改憲をめぐる動向

2026年2月の衆議院選挙の結果、自民党と日本維新の会の与党は衆議院で352議席を獲得し、与党が過半数を割る参議院で法案が否決されても、衆議院で再可決できる政治勢力を得ました。高市首相は歴史的大勝を収めた衆議院選挙後に党本部で行った記者会見で「国の理想の姿を物語るのは憲法だ。国の未来をしっかりと見据え、改正に向けた挑戦もすすめていく」と語りました。また4月12日に開催された自民党大会でも「時は来た。改正の発議について何とか目処が立ったと言える状態で来年の党大会を迎えたい」と語り、憲法「改正」に向けた早期の国会発議に、改めて意欲を示しました。

高市首相は衆議院選挙中の演説で「自衛隊を実力組織として位置づけるためにも当たり前の憲法改正もやらせてください」と主張しています。少数与党下で手放した衆議院憲法審査会会長に自民党の古屋圭司衆議院議員、与党筆頭幹事に自民党・新藤義孝衆議院議員が就任したことにより、改憲発議に向けた議論を加速させようとすることは間違いありません。日本を「戦争する国」や徴兵制に道を開き、改憲推進派が主張する緊急事態条項の創設や議員任期の延長といった「主権在民」を侵害するような改憲論に反対し、今まで以上に取り組んでいくことが必要です。

(3) 安保法制・安保3文書による防衛政策

「集団的自衛権の行使容認閣議決定」(2014年7月)以降、米国との防衛協力指針(日米ガイドライン)の再改定(2015年4月)、集団的自衛権の行使を制度化した戦争法(安保法制、2015年9月)の強行採決を経て、政府は2022年12月に安保3文書(「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「防衛力整備計画」)を閣議決定し、日本の安全保障の基本方針としてきた「専守防衛」をもかなぐり捨て、「反撃能力」という「敵地攻撃能力」を持つことを宣言するに至っています。また軍需産業を保護育成する法整備のほか、攻撃的な兵器・技術を海外に輸出できるよう防衛装備移転三原則の運用指針の改定も、国会での議論もなく閣議決定(2026年4月)で行われました。民間船舶の軍事利用もPFI(民間資金活用事業)の枠を使って拡大させ、全国の民間空港・港湾施設も「平素」からの軍事利用が拡がっています。

GDP比1%程度としていた軍事費は、2026年度当初予算では過去最大の9兆353億円を計上し、第2次安倍政権以降14年連続で伸び続けています。また軍事ローンである後年度負担額も17兆9524億円にはね上り、過去最大を更新しています。軍事費増大に対応するために、今やGDP比2%程度が確保され、さらにアメリカからはGDP比5%を求められている状況です。

2010年の防衛大綱・中期防衛力整備計画で、南西諸島・九州地域の防衛力強化を防衛省が打ち出して以降、安保3文書では、南西諸島・九州地域の補給拠点、長距離ミサイル基地の整備、情報収集能力の向上、司令部の地下化など駐屯地・基地の強靭化を図ることが盛り込まれました。

こうした日本の軍事拡大は、対中国を意識したアメリカの東アジア戦略と一体化したものです。中国は軍事費を年々増大させ、周辺諸国の脅威となっていますが、日本が対抗して軍事力を拡大していくことは際限のない軍拡競争におちいり、東アジアの安全保障環境をより悪化させ、偶発的な衝突を誘発する可能性があります。世界で緊張が高まっている今日であるからこそ、軍縮をめざし、脅威対向型の防衛政策を転換させていかなければなりません。そのためには、長射程ミサイルなど他国に脅威や威圧を与える軍事装備の新たな配備・技術開発を凍結し、軍事費をGDP比1%枠にとどめることなどを訴えていきます。

(4) 防衛装備移転三原則と運用指針の「改正」

政府は4月21日午前の閣議と持ち回りの国家安全保障会議(NSC)で、防衛装備移転三原則と運用指針を改定し、防衛装備品の輸出ルールの緩和を決定しました。装備品の輸出を非戦闘目的に限定する「5類型」を撤廃し、殺傷能力のある武器を含む完成品の輸出を原則容認します。国内の防衛産業の基盤を強化するとともに、同盟国・同志国との連携を強化する狙いがあります。

新たな運用指針では、輸出できる装備品を「救難・輸送・警戒・監視・掃海」の5類型に限定してきた制約を撤廃し、護衛艦やミサイルなど自衛隊法上の武器を輸出することが原則可能となります。完成品だけでなく、部品や技術の提供も認めています。防衛装備に関わる対外直接投資についても制限を緩和し、外国の防衛産業への出資や企業の合併・買収(M&A)が可能となりました。

装備品は殺傷・破壊能力の有無に応じて「武器」と「非武器」に分類し、警戒管制レーダーのような非武器の輸出先には制約を設けません。護衛艦などの武器の輸出は「防衛装備品・技術移転協定」を日本と締結した国に限定し、締結国は米国やオーストラリア、フィリピン、インドネシアなど17カ国で、今後カナダやスペイン、フィンランドとも締結する見通しです。「武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国」への武器輸出は原則不可とする一方で、安全保障上の必要性を考慮して「特段の事情」がある場合は例外として認めます。輸出の可否はNSCで輸出先の管理体制が一定水準に達しているかなど審査し、NSCで輸出を認め得ると判断した際には、装備品の内容を全国会議員に文書で事後通知します。

政府は、国際協力の強化や同盟国との共同開発を促進するための措置だと説明していますが、殺傷能力を持つ装備品の輸出が原則可能となる今回の改定で、従来の平和国家としての立場との整合性を揺るがしかねません。外交的信頼性が損なわれる恐れもあります。日本が「死の商人」になっていくことに反対し、さらなる軍事強化をもくろむ安保3文書の改定に反対します。

(5) 高市首相・小泉防衛大臣外遊

5月5日に小泉防衛大臣はフィリピンのテオドロ国防相と会談し、海上自衛隊の中古「あぶくま」型護衛艦などの輸出に向け、ワーキンググループを設置することで合意したと明らかにしました。

政府は防衛装備移転三原則と運用指針を改定して殺傷能力のある武器の輸出を解禁しており、正式に輸出が決まれば、中古護衛艦は初の輸出案件となります。また従来の装備移転三原則に基づいてフィリピンに移転済みの海上自衛隊の練習機TC-90を含む防衛装備品の追加移転も盛り込んでいます。フィリピン側は、日本が武器輸出を拡大することに期待を寄せています。

小泉防衛大臣はフィリピン訪問に先立つ4日にインドネシアを訪れ、シャフリィ国防相と会談し、両国の海洋抑止力の向上に資する防衛装備・技術分野の協力の方向性で一致し、防衛協力拡大に向けた取り決めに署名しました。インドネシアは中国製戦闘機の輸入を計画するなど、全方位外交を展開してきましたが、かねてより海上自衛隊の中古潜水艦などに関心を示していました。日本政府内には武器輸出を通じて、インドネシアのつなぎとめを図るべきだとの声がある一方、情報漏洩(ろうえい)などの観点から輸出への警戒感もあります。

また、高市早苗首相は4日にオーストラリアのアルバニージー首相との首脳会談に臨み、オーストラリア海軍の新型艦導入計画で、日本の「もがみ」型護衛艦(能力向上型)をベースに共同開発する事業を着実に進めることを確認しました。首相は記者団に「安全保障環境が厳しさを増す中で、パートナー国に防衛装備移転を行うことは、パートナー国の防衛力を向上させ、紛争発生の未然防止に貢献する」と意義を強調しています。

(6)在日米軍・自衛隊の基地機能強化

トランプ政権下のアメリカは、「西半球での優位性を回復する」として、ベネズエラ、キューバ、グリーンランド(デンマーク自治領)等に、武力侵攻、経済的締め付け、威圧を行い、国際法を無視した他国への介入を行い続けています。中東においてもイランに先制攻撃を仕掛け、核施設や軍事施設だけでなく、学校や病院、大学、住宅、商業施設、橋などの民間施設が多数被害を受けたという報告が、人権団体や国際メディアから出ています。またパレスチナ・ガザ地区でイスラエルや親米諸国を巻き込んだ新たな植民地支配をすすめつつあります。

このようなアメリカと日米軍事同盟(日米安保条約)を強化し、日米同盟の深化を外交の主軸に据える日本が、国際社会にむけて平和と協調を発言する立場に立つことはできません。また中国、ロシア、朝鮮に対して抑止力強化として軍備を拡大し、米軍と一体となって日本の領域外である南シナ海や東シナ海で日米合同軍事訓練や核搭載可能なアメリカの戦略爆撃機と飛行訓練、日本の領域内であっても敵地攻撃可能な長射程ミサイル等の日米共同訓練をおこなうことは、隣国を刺激し挑発する行為であり、東アジアの安全保障環境を悪化させるものです。

一方でアメリカ軍基地があるが故の被害や犯罪が絶えません。基地周辺での騒音被害、有機フッ素化合物(PFAS)汚染、航空機からの部品落下やパラシュート降下訓練など、住民の平穏な生活を脅かしています。更にアメリカ兵による犯罪は、再び増加しており、2025年に沖縄県内で摘発された米軍人・軍属とその家族による刑法犯は101件で、112件だった2003年以来22年ぶりに100件を超えています。 日米地位協定によって従属的な立場にある日本は、罪を犯したアメリカ兵や軍属を裁くこともできず、アメリカ軍機が事故を起こしても、日本の警察や消防が現場検証にあたることや、原因究明のため事故機部品等の押収もすることができません。アメリカ軍の廃棄した汚染物質の除去や原状回復などの義務もアメリカ軍にはありません。

日本政府は普天間基地返還の見返りとして、辺野古新基地建設を強行してきましたが、アメリカには普天間基地を返還するつもりがないことが明らかになり、沖縄県民に、さらなる犠牲を強いることになります。普天間基地の即時無条件全面返還を求めていく必要があります。

また自衛隊基地と在日米軍基地の共同利用がすすみ、民間施設である空港や港湾も米軍が軍事利用できるような体制整備が全国で進んでいます。日本全土で米軍と共に戦争をする体制がつくられていることに反対し、また日米地位協定の抜本的な改定をもとめるとりくみを強めていかなくてはなりません。

(7)市民社会の監視社会化

2013年に成立した特定秘密保護法は、外交、防衛、テロ、スパイ活動の4分野を特定秘密の対象としていましたが、2024年のセキュリティ・クリアランス(適正評価)制度を盛り込んだ「重要経済安保情報保護法」及びその運用基準は、経済情報についても秘密にし、この秘密事項を取り扱う民間人やその家族までに及んで、政府が飲酒歴や財産などを含む個人情報を調査することができるとしています。2025年に成立した能動的サイバー関連法も、警察や自衛隊が相手国のネットワークにサイバー攻撃をかけるという「専守防衛」を逸脱する問題の他、国内外からのメール等通信情報を令状なしに収集・分析できるなど、通信の秘密を毀損する違憲の疑いが濃い内容となっています。

これまでの秘密保護法制は情報保全を主眼としていましたが、安全保障政策やテロ対策を決めるための情報の分析や評価を行うとする「国家情報会議」とその実務を担う「国家情報局」を新設するための「国家情報会議設置法案」が、4月23日の衆議院本会議で可決しました。国家情報会議は首相を議長とし、国家公安委員長や官房長官など9人の閣僚で構成し、安全保障に関わる重要情報の収集や外国のスパイ活動への対応方針などを決定します。更にはスパイ防止法制の次の一手と目される「外国代理人登録制度」にも、活動の制約を懸念する声が国際人権団体などから上がっています。

また、土地等監視・利用規制法(「重要土地等調査規制法」)は、重要施設がある注視区域及び特別注視区域に指定された区域内の住民や物件所有者及びそれら関係者に至るまで、政府が情報を調査・収集することができ、重要施設の機能を阻害する「おそれ」がある行為について規制、禁止させるとしています。情報や調査の具体的項目、機能阻害行為について明文の規定はなく恣意的な運用のおそれがあることから、これまで私たちがとりくんできた自衛隊施設、在日米軍施設、原子力発電関連施設などへの抗議行動などに対して、政府が規制や弾圧できる体制がかたちづくられています。

情報公開や公文書管理、公益通報者保護が全く不十分のなか、政府によって労働組合や市民活動への規制が強化されることには注意を向ける必要があり、これらの法の運用をさせないよう注視し、新たな「スパイ防止法」について反対していく必要があります。

(8)核兵器をめぐる情勢

6月にイランの核関連施設3か所を空爆した後、トランプ大統領は記者団に対し、「あの攻撃が戦争を終わらせた。例えにはしたくないが、広島や長崎と本質的に同じだ。」と語りました。また10月には、トランプ大統領は、SNS上で核実験再開を指示したと投稿しています。

ロシアのプーチン大統領も2024年に核兵器の使用要件を定めた「核抑止力の国家政策指針」を改定し、使用要件を緩和しました。ウクライナを軍事支援する欧米も核攻撃の対象になる可能性があり、新たな核による威嚇を始めました。

米露の戦略核弾頭数を制限する新戦略兵器削減条約(新START)が2月5日に失効しました。もともと2021年に失効予定でしたが、5年間延長され、ロシア側から1年延長の提案がありましたが、アメリカ側が拒否し、失効に至りました。トランプ大統領はアメリカ・ロシア・中国の3か国によるあらたな枠組みをめざすとしていますが、中国は交渉参加を拒否しています。現状は二大核保有国の一定の歯止めがなくなった状態であり、核軍拡の加速を招くおそれがあります。

朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)は、米韓または米韓日による合同軍事訓練が繰り返される緊張関係の中で、核抑止態勢を向上させるための措置をとると表明しています。核保有国であるインド・パキスタンの間では、2025年5月に領土問題を背景とした軍事的対立激化が発生しています。イランは、2018年の核合意からのアメリカ離脱以降、高濃縮ウランの大量生産に踏み切っていましたが、核兵器製造を行う段階には至ってはいないとされています。

こうしたなかでNPT再検討会議は4月27日から5月22日までの間、国連本部で開催されています。過去2回の会議では、核軍縮の方向性などを示す「最終文書」を採択できず、NPT体制の形骸化が指摘され、NPT(核拡散防止条約)の再検討会議は「かつてない危機的な状況」に直面していると言われています。国連のグテーレス事務総長は「この条約に再び、命を吹き込む必要がある」と呼びかけました。NPT再検討会議の動向を注視します。

9月26日にキルギスが署名、ガーナが批准したことで、核兵器禁止条約(TPNW)に国連への加盟資格のある197か国のうち過半数の99か国が参加しました。(署名・批准せず加盟した4か国を含む)。TPNWが果たすべき役割は、高まっています。TPNW再検討会議も11月に開催予定であり、核軍縮をめぐる国際的な動きが集中する年になります。

(9)原子力発電所稼働

4月16日、東京電力は柏崎刈羽原子力発電所6号機の営業運転を約14年ぶりに再開しました。当初は2月26日に営業運転に移行する見込みでしたが核分裂を抑える制御棒の引き抜き中に異常を示す警報が作動したり、発電機からの漏電を示す警報が作動したりするトラブルが断続的に続き、営業運転の開始予定が二度も先送りされました。再稼働にあたり「地元合意」が強調されましたが、実際には、住民投票による意思表示の機会もないまま、知事判断を県議会が追認したに過ぎません。

また中部電力の浜岡原子力発電所(静岡県)では再稼働審査に関わる耐震データの不適切な取り扱いが明らかになりました。外部通報がなければ発覚しなかった事実は、原子力事業者の安全文化そのものが問われるだけでなく、原子力規制委員会(規制委)の審査体制の限界をも浮き彫りにしました。

日本では、使用済み核燃料を再処理した後に残る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分方法として「地層処分」が検討されています。これは地下300メートルよりも深い安定した岩盤に核のごみを埋設するもので、2000年に成立した「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」に基づき、原子力発電環境整備機構(NUMO)が実施主体となっています。処分地の選定プロセスは、文献調査・概要調査・精密調査の3段階で、およそ20年かけてすすめるとしています。

しかし地殻変動の激しい日本では、活断層が確認されていない場所でも地震が発生するほか、地下水や亀裂、断層を伝って放射性物質が漏れ出す可能性もあります。地球科学の専門家有志からも「日本に適地はない」とする声明が出されており、核のごみを10万年にわたり安全に地下に隔離しておく場所を選ぶことは不可能です。

それにもかかわらず、北海道の寿都町と神恵内村、佐賀県玄海町の3自治体で調査がすすめられています。調査の受け入れには交付金が伴い、文献調査で最大20億円、概要調査で最大70億円が支払われる仕組みとなっているため、候補地として手を挙げるのは財政運営の厳しい地方自治体となる傾向があります。またNUMOは多額の広告費を使い、駅の広告やテレビCMなどで、核のごみの地層処分は安全だとする一方的なキャンペーンを展開しています。

2025年4月には、寿都町と神恵内村の文献調査報告書の縦覧が終了し、今後は地元同意と、核のごみの持ち込みを認めない条例を持つ北海道の判断が焦点となります。さらに2026年3月には、経済産業省が東京都小笠原村に対し、南鳥島での文献調査を申し入れました。 原発を動かし続ける一方で処分地が決まらないという矛盾の中、人口の少ない地域に財政支援を伴って負担を押しつける構図が続いています。地層処分方針の見直しとともに、すでに生み出された核のごみの処分方法について、開かれた場での丁寧な議論が必要です。

(10)その他の課題

〇 排外主義の煽動
排外主義を煽るヘイトスピーチが昨年7月の参議院選挙を契機に、選挙活動として公然と行われるようになり、排外主義を唱えた政党が当選者を増やす結果となりました。高市政権は、外国人への根拠のない不安を煽り、在留審査や日本国籍取得の厳格化、教育の無償化制度からの外国籍者の排除などの外国人規制策を急速に進めています。政府の差別的政策に後押しされ、インターネット上にヘイトスピーチが氾濫しています。三重県の職員採用試験では、一部の職種を除いて国籍要件を撤廃し外国人の採用が認められていますが、三重県の一見(いちみ)知事は「情報漏えいの観点」を理由に、早ければ26年度から国籍要件を復活させる意向を示していました。しかし5月8日に公表された三重県の2026年度の職員採用候補者試験の受験案内では、これまで通り外国籍の人の受験を認めています。県人事課と人事委員会事務局によると、受験案内の内容は同委員会の定例会で、国籍要件の問題が検討段階にある状況で受験資格を変更するのは困難と判断したということです。また藤沢市ではイスラム教モスクの建設計画に対する執拗な反対運動があり、ヘイト街宣が行われるなど排外主義が露わになっています。

「外国人が優遇されている」「外国人による犯罪が多い」というのは根拠のないデマです。日本には外国人に基本的人権を保障する法律すらなく、医療、年金、国民健康保険、奨学金制度などで外国人が優遇されているという主張は事実ではありません。ヘイトスピーチなどによる排外主義の煽動は外国人・外国ルーツの人々を苦しめ、異なる国籍・民族間の対立を煽り、共生社会を破壊し、戦争への地ならしとなる極めて危険なものです。日本社会はすでに多文化共生社会を歩んでいます。これまでの政策制度による生活の不満や将来への不安を外国人にむけることで、差別排外主義を煽り、共生社会の進展を妨げることは許されることではありません。

〇 再審法改正
冤罪により長く社会から隔絶され、獄中で貴重な人生の時間を過ごすことを強いられ、自分が無罪であることを証明するために膨大な歳月と労力を費やすという過酷な被害の現実が明らかになり、再審制度を見直す刑事訴訟法改正に向けた協議が、自民党合同委員会で進められていました。

日本の司法制度には日本国憲法に基づいた改革があったにもかかわらず、旧態依然とした制度がそのまま多く残されていて、その一つが再審法の不備です。再審開始決定に対する検察官の不服申し立て(抗告)の取り扱いについて議論がされてきましたが、最終案ではこの規定を削除し、本則に新たな条文を設け、再審開始決定を取り消すべきと認めるに足りる「再審開始決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠」があるときに限り即時抗告できるとしました。

もう一つの論点は捜査機関が持つ証拠をどこまで開示するかです。現在は明文化された規定がなく、裁判官の判断に委ねられていますが、最終案では、裁判所が当事者の請求を受け、検察官に証拠開示命令を出すことを義務化します。対象は「再審請求の理由に関連する証拠」で、その範囲が不当に狭くならないように留意するとしています。しかし再審を求める側はどのような証拠があるかさえ分からないのが実情です。範囲が限定された場合、解釈次第で従来なら開示されたであろう証拠でも伏せられる可能性があります。「現状より後退しかねない」と批判の声があり、開示の範囲をより広くすべきです。

今国会での審議が注目されます。

〇 市民運動とのかかわり
2015年2月、安倍政権が推進した安保法制の制定に反対するため「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」(略称:総がかり行動)は、設立されました。この組織の加盟団体には、戦争をさせない1000人委員会や憲法共同センターなどが含まれ、これまでは共闘することのなかった市民運動団体や共産党系の運動団体との共闘にもとりくんできました。総がかり行動実行委員会では、「改憲・軍拡に反対する署名」および安保法制の強行採決日に因み、毎月「19日行動」を100回以上にわたってとりくんできました。しかし平和フォーラム・戦争をさせない1000人委員会は、「19日行動」の開始から10年を経過したことをふまえ、組織としての参加は2025年9月を最後としました。

2月の衆院選の結果、自民党などの改憲勢力が憲法改正の発議に必要な議員数を衆院で確保し、改憲が現実的なものになってきたことを受けて、「これからも戦争しないため、基本的人権の保障を実現していく」として多くの若者が参加し、憲法や反戦への意識が高まっていることが指摘されています。戦争や改憲に反対するデモが、東京だけでなく大阪など全国各地で開かれ、参加者らはポップス調の曲に合わせてペンライトを振りながら、「戦争反対」「改憲反対」などとコールを繰り返し、反戦や改憲阻止の意思を表明しています。

改憲発議が行われる危険性が高まっていますが、人権・平和を守る運動をどのように広げていく事ができるかが問われています。

 2 今年度の基本的な活動
(1)憲法の改悪に反対し、理念の実現と民主主義を守る取り組み
政府・与党による改憲ありきの拙速な議論に反対するとともに国民投票法の動向を注視し、憲法理解を広げて民主主義と人権の確立を求めます。

(2)脅威対向型の防衛政策からの転換を求め、安保法制・安保3文書による軍拡・監視社会に反対する取り組み
安保法制の集団的自衛権の実行を許さず、軍拡を進める安保3文書の撤回を求め、防衛装備移転三原則の見直しに反対します。また社会を監視し私権の制限を強めようとする重要土地調査規制法、秘密保護法、セキュリティ・クリアランス制度(重要経済安保情報保護法)、能動的サイバー防御法、共謀罪の廃止を求め、国家情報会議設置法案に反対します。

(3)ロシアによるウクライナ軍事進攻に反対する取り組み
2月に5年目に突入したロシアのウクライナへの軍事侵攻に強く反対するとともに、国連憲章に依る早期の紛争解決を求めます。

(4)ガザ停戦の確実な実行と維持を求める取り組み
停戦発効後も限定的・散発的に行われているイスラエル軍によるガザへの軍事行動に反対し、恒久的停戦を求めます。

(5)「力による平和」に反対し、法の支配による国際秩序を求める取り組み
「力による平和」を重視する国家安全保障戦略に反対し、国際法に基づく多国間協力を中核に据えた安全保障を求める取り組みを求めます。

(6)日米軍事再編一体化に反対する取り組み
原子力空母の横須賀母港化撤回、相模総合補給廠への米第38防空砲兵旅団司令部の配置撤回、キャンプ座間の米陸軍と陸自総体との日米共同部廃止、横浜ノースドッグの米軍揚陸艇部隊の配備撤回、自衛隊と在日アメリカ軍の連携強化のための指揮統制体制の見直し等、日米軍事再編一体化に反対します。また「いずも」の空母化とF35の自衛隊機配備と飛行訓練、海上自衛艦へのトマホークやSM3配備等敵基地攻撃能力の保有と日米共同の「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」に反対し、基地関係者の働く場の確保を前提に、基地の縮小・撤去を求めます。

(7)第五次厚木基地爆音訴訟控訴審の勝利に向けた取り組み
厚木基地の違法爆音と岩国への国内たらいまわしを許さず、オスプレイの定期整備と訓練拠点化、自衛隊機のジェット化に反対し、飛行差し止めを含む第五次爆音訴訟控訴審勝利にむけた支援・運動を強化します。

(8)ヘイトスピーチを根絶させ、地域社会に差別と排外主義が広がる事を許さない取り組み
性別や性的少数者、高齢者、障害者、本邦外出身者等に対する差別に反対して取り組みます。

(9)被爆81周年を迎える原水爆禁止運動等核軍縮・核廃絶の取り組み
核兵器禁止条約の締結等核兵器の廃絶を求め、原水禁とともにとりくみを進めます。

(10)脱原発、核燃料サイクル計画の放棄等エネルギー政策の転換を求める取り組み
政府が進めている運転期間の延長や原発のリプレース(建て替え)、新型原発の開発・建設等原発の積極的活用路線に反対します。またトリチウム汚染水の海洋放出の中止を求めるとともに、福島原発事故の刑事訴訟については、原水禁とともにとりくみをすすめます。

(11)歴史修正主義に反対する取り組み
加害の歴史をふくむ真実に基づく歴史認識を擁護し、北東アジア非核化等平和共存、対話と信頼、軍縮をめざす平和政策確立にむけた取り組み、関東大震災時における朝鮮人虐殺事件をなかったものにしようとする動きや強制連行を否定する動き等、歴史歪曲の動きに反対します。

(12)平和運動センターの組織強化に向けた取り組み
「戦争をさせないかながわの会」をはじめ、連合神奈川や「県民のいのちとくらしを守る共同行動委員会(いのくら)」等他の平和・人権運動団体との連携強化を図り、組織を強化します。
 3 具体的な行動
(1)「戦争をさせないかながわの会」を結集軸として、憲法前文・第9条の改悪、「緊急事態条項の創設」や「衆議院議員任期延長」などの改憲に反対し、違憲の安保法制の適用阻止と撤廃に取り組みます。

@ CM規制(財源上限やネット広告、そのファクトチェック等)や、最低投票率の無い国民投票法の問題を追及し、憲法「改正」原案づくりに傾斜する憲法審査会の審議に反対します。
A 憲法についての理解と議論を深めるため、憲法地域講座を取り組みます。
B 「憲法理念の実現をめざす第63回大会」(護憲大会)の成功に向け取り組みます。
C 天皇制を利用しての国民意識の統合、「国家主義」の強化等の策動に反対します。
D 有事法制・国民保護法制を発動させないよう取り組みます。
E 安保法制違憲訴訟のとりくみを今後に生かし、集団的自衛権行使等、違憲の安保法制の適用に反対し、その撤廃をめざして取り組みます。

(2)防衛装備品移転三原則の改定と殺傷兵器の輸出解禁に抗議し、「安保3文書」の具現化による戦争をする国づくりに反対して取り組みます。

@ 重要土地調査規制法による反基地運動等の市民活動への監視、調査に反対するとともに、特定秘密保護法や共謀罪等弾圧立法の問題点を明らかにし、廃止を求めます。
A 他国に脅威や威圧を与える軍事装備品の新たな配備・技術開発の凍結と、殺傷能力を伴う武器輸出に反対します。
B 反撃能力という名の敵基地攻撃能力反対に取り組みます。
C スパイ防止法関連法制の制定、推進に反対します。
D 増大する防衛予算や専守防衛を逸脱する防衛装備に反対し、街宣行動等に取り組みます。

(3)反核・原水禁の運動を強め、「脱原発社会」をめざします。

被爆81周年、「核なき世界」にむけて「原水爆禁止日本国民会議(原水禁)」に結集し、「核兵器禁止条約」への日本の批准、被爆者援護法改正等反核・軍縮・原水爆禁止の運動を進めます。

@ 被爆81周年原水爆禁止世界大会に参加します。派遣団結成・学習会を開催し、被爆者カンパや子ども代表団の参加、高校生平和大使派遣事業に協力します。
A 県内平和行進は7月21日〜24日の間とし、熱中症の対応を考慮し、地域の連帯活動として取り組みます。
B 非核三原則の堅持を求めて取り組みます。
C 核兵器禁止条約への日本の批准を求め、戦略核兵器および中距離核兵器全面廃絶に向けた運動をすすめます。
D 米、露、中、英、仏の核兵器廃絶を求め、同時に北朝鮮、イスラエル、イラン、インド、パキスタン等の核開発、核拡散に反対し行動します。またロシアによるウクライナ侵攻やアメリカ・イスラエルのイラン核施設への攻撃を糾弾します。
E 福島原発事故の被害実態と避難措置解除の問題性を明らかにし、被爆者の援護・連帯をすすめ、速やかな情報開示と実効ある補償を求めます。
F 原水禁国民会議や「ストップ プルトニウム神奈川連絡会」等と連携し、脱原発、核燃料サイクル政策の放棄を求めて取り組みます。また「さようなら原発1000万人アクション実行委員会」の活動に参加します。
G 核燃料再処理施設をはじめとする核サイクル政策の放棄を求めます。
H 原発新増設に反対し、老朽原発の即時廃棄、プルサーマル計画に反対し、原発の再稼動阻止に総力をあげます。JCO臨界事故27周年、水爆実験被災73周年ビキニ・デー集会に参加します。
I 原子力空母の核動力等の情報公開を求めるとともに、少なくとも原災法並みの地域防災体制の確立を求めます。また、米原子力艦船の防災対策の不備を明らかにします。
J 福島原発事故に関する様々な課題について、原水禁とともに取り組みを進めます。また汚染水(ALPS処理水)の海洋放出に反対、中止を求めます。
K 原発の再稼働阻止と老朽原発の廃炉、新規原発の建設中止を求め、原水禁と連携し取り組みます。
L 核燃料サイクルの断念と六ヶ所再処理工場等の建設中止を求めます。
M 大間原発や上関原発等の新規原発の建設中止を求めます。
N 全国に広がる高レベル放射性廃棄物処分場誘致の動き対し、原水禁と連携して取り組みます。

(4)軍事基地強化を許さず、基地の撤去・縮小を求めて取り組みます。

横須賀を「母港」とする原子力空母の軍事行動面と原子炉事故の可能性の両面での危険性を明らかにし、配備撤回のたたかいを強化します。また空母随伴艦(イージス艦)の配備強化に反対します。

@ 空母母港化53周年抗議、原子力空母の配備撤回を求める全国集会を三浦半島地区労センターと共催して横須賀ヴェルニー公園で開催します。
A 「いずも」「かが」の空母化とステルス戦闘機F-35Bの配備に反対します。また海自イージス艦、トマホーク配備に反対します。
B 安保法制による集団的自衛権を体現した多国間共同行動、共同訓練に反対します。
C 相模総合補給廠への第38防空砲兵旅団司令部の移設撤回を求め、米軍のミサイル防衛(MD)機能のもとにはかられる補給廠の機能増強に反対して、「基地撤去をめざす県央共闘」「相模補給廠監視団」等現地の団体と連携してすすめます。
D キャンプ座間の陸上総隊司令部日米共同部の撤去を求めます。
集団的自衛権行使を具現化した日米陸軍部隊の共同機能を告発するとともに、基地の縮小・撤去を求めます。これらの運動を「米陸軍第一軍団の移駐を歓迎しない会」等現地の団体と連携して取り組みます。
E 横浜ノースドックの米軍揚陸艇部隊配備等の機能強化に反対し、また「米軍池子地区返還横浜市民連絡会議」と連携して、池子住宅地区及び海軍補助施設の状況把握と返還運動に取り組みます。
F 横浜開港祭等を通じた自衛艦、米海軍艦船の宣伝活動や生徒、児童への自衛隊体験学習や自衛隊員募集にかかわる名簿提出の強制等に反対し取り組みます。
G 県内の米軍・自衛隊基地の縮小・返還を求め、日米地位協定条文の抜本改正と基地従業員・関係者の雇用確保に取り組みます。
H 基地から検出される有機フッ素化合物(PFAS)等の有害物質の使用、保管状況について、国や地方自治体が基地内の調査を実施できるよう求めます。
I 「9.27ジェット機墜落事故の教訓を継承する連絡会」や「米軍池子地区返還横浜市民連絡会議」と連携し、事故を風化させない取り組みを進めます。

(5)厚木基地の違法爆音の解消、第五次訴訟控訴審の勝利をめざし、自衛隊ヘリ部隊等の増強に反対して取り組みます。また、「オスプレイ配備と低空飛行に反対する東日本連絡会」との連携を強化し、欠陥機オスプレイの配備、飛行訓練と定期整備の稼働に反対します。

@ 厚木基地爆音防止期成同盟の運動の歴史と過去の裁判闘争の成果を共有化し、第四次裁判において横浜地裁、東京高裁が下した自衛隊機の飛行差し止め内容を米軍機にも適用させる課題等、裁判闘争を支援します。
A 第五次厚木基地爆音訴訟における専門家証言で明らかにされた軍用機騒音の影響の大きさと対策の強化の必要性に関する提言を全国基地訴訟と共有し、防衛省に対しその実現を求めます。
B 厚木基地での米軍CBRN訓練、PAC3展開訓練、日米の投下訓練等基地の多用途化、F35戦闘機の展開、そして大型化するC2輸送機配備等、基地の機能強化の動きに反対します。
C 米空母艦載機部隊の岩国移駐と自衛隊機の厚木基地移駐に反対し、対潜哨戒機・P-1配備に抗議し、「4・6文書」の遵守を求めます。
D 欠陥機オスプレイの配備撤回と、オスプレイの運用にかかわる定期機体整備(木更津駐屯地および厚木基地)、佐賀空港新設工事等の事業中止を求めます。
E オスプレイに限らず米軍機の事故が頻繁に発生し、また日本国内における市街地上空で低空飛行等危険な飛行を繰り返しています。日本での米軍機の飛行訓練等は、指定された空域以外でも行われており、米軍機の飛行に特権を与えている日米地位協定の抜本的な改定、航空法の適用除外規定の見直しを求めます。

(6)平和共存、対話と信頼、軍縮を目指す平和政策の確立を求めます。また「人間の安全保障」理念の確立と周知活動をすすめ、戦争・紛争の根源となる地球上の貧困と差別の根絶、国際交流・連帯の強化、排外主義の克服、政治的表現の自由と確保、環境の保全をめざして取り組みます。

@「従軍慰安婦」「強制連行」教科書記述変更の閣議決定に反対し、歴史を改ざんする教科書が採択されないよう取り組みます。また、道徳の教科化の問題点を追及し、教科書内容と「教育勅語」復活の動きへの監視を強めます。
A 日朝間の国交正常化・拉致問題の平和的解決を求め、中国・韓国等アジア諸国の友好連帯を深める活動をすすめます。他方、香港やミャンマーなどの市民の抑圧、弾圧に反対します。
B 朝鮮人等の強制連行等戦後補償の取り組みや「日朝国交正常化全国連絡会、同神奈川県民の会」の活動に参加します。
C 政府が「文書が見当たらない」と回答している関東大震災朝鮮人虐殺事件の真相究明を求めるとともに平和フォーラムと連携し、植民地主義とそこから派生する外国人差別、人権侵害の払拭をめざします。
D 日本学術会議任命拒否問題を究明し、法人化が進められている学術会議の動向を注視します。
E 日の丸・君が代の強制に反対するとり組みや教科書採択の民主化を求める運動と連携します。また「国旗損壊罪」を新設する法案については、表現の自由を侵し、国家への敬意を事実上強制する結果になりかねない事から、反対します。
F 「12・8不戦を誓うかながわの会」を開催し、戦争体験を風化させないよう取り組みを進めます。
G 普天間基地の即時閉鎖、辺野古新基地建設反対等、沖縄の基地負担の解消を求める取り組みに参加します。
H 神奈川人権センターと連携して、あらゆる人権の確立をめざします。特に、神奈川朝鮮学園への高校無償化、幼保無償化の適用と、生徒、保護者への補助金の再開を求めます。
I 日本第一党等によるヘイトスピーチ、ヘイトクライム根絶の活動を推進します。差別を根絶する実効性のある自治体条例の制定を求めます。
J 右翼と警察が一体となって行なっている全日建・関西生コン支部に対する不当弾圧に抗して、その支援運動を取り組みます。
K 政治的表現、集会への参加等個人の社会活動の自由と、公的施設利用の権利を守ります。
L 発がん性の恐れが指摘される化学物質「PFAS」等が、基地由来だけではなく、国内の河川や井戸水から検出されている事から、水質検査等により汚染の実態を明らかにするとともに、対策を求めて取り組みます。

(7)平和運動センター組織・運営の強化をはかります。

@ 全国基地問題ネットワークや平和運動センター関東ブロック連絡会、「いのくら」共同行動委員会、歴史教育を考える市民の会等県内外の平和運動団体・市民団体とのネットワークを強化します。
A 連合神奈川等労働組合との連携をすすめ、労働組合等団体会員の拡大をはかります。
B 政党や各級議員、労働組合・団体の各OBOG等への働きかけを強め、個人会員の拡大、推進と会員・運動団体との情報交流を積極的にすすめます。
C 役員会議・事務局会議・幹事会の積極的かつ有効な開催に努め、平和運動センター財政健全化の具体的取り組みを進めます。
D ホーム・ページ http://kanagawapeace.jp/の改善、充実を図ります。

 



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